俺様男子と同居中…!?


…そんな話をしている間に、あたしの家に着いた。


「あ、ここ!あたしの家!」


「ん。
じゃーな、おつかれ。」


そう言って、早乙女は来た道を戻っていく。


ぁ…送ってくれてたんだ。


「さ…早乙女!」


あたしは、戻っていく早乙女の後ろ姿に声をかけた。


「?」


早乙女は黙って振り返る。


「ありがとな!」


あたしは早乙女にもらったカイロを手に持ったまま、思いっきり手を振った。


…お、驚かせちまったかな?


「でっけー声だしてんじゃねーよ!」


早乙女は、ふっと笑ってそう言った。



…あんまり顔を見て話さない早乙女だし、早乙女の笑顔なんて初めて見たから…



なんだか胸が変な感じになった気がした。


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