もう、遅かった


訳がわからなくて、黙って槙を見ていると



「婚約者がいるの。

 いつ言おうか迷ってたんだけどね…」


そう言うと、ふふっと微笑んできた


俺を驚かせようとしているのか?


訳わかんねぇよ…

そう言おうとすると




「結婚することに決めてきた」


俺が言うよりも先にそう言うと、すくっと立ち上がり


「また後日、きちんと話そうね」

と言って家を出ていった



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