神様、恋をください。


3日...

それじゃダメ。

今すぐにでも帰らなきゃ。

なんでって??

明日は海に行くし、久し振りに慶仁に会えるのに__。


「続いてのニュースです。」

隣のベッドのTVを見た。

「今日午後3:00頃、東京都〇〇区で殺傷事件がありました。被害者の白石杏樹さん15歳が実の母親に刺され重傷を負いました。被害者の実の母親、小川幸子容疑者31歳は現在もまだ逃走中です。」

え??

私は眼を丸くした。

こんな大事になるなんて思ってなかった。


ガラガラ____

「杏樹ちゃん!!!!!」

『お母さん!!!!』

お父さんを探したっきり帰ってこなかったお母さん。

お父さんが帰ってこなかったら私は今頃どうしてたんだろう??

「杏樹ちゃん、ごめんね。お母さん、もっと早くに帰ってれば...」

お母さんは泣いていた。きっと私のこと、凄く心配してくれたんだね。

『大丈夫。こんな事になっちゃったけど、悪いのはアイツだから。』

「お父さん、仲直りしたの??」

父さんは私を見ていた。切ない顔で見ていた。

『うん!!お父さん、ありがと。』

お父さんは驚いている。

きっと私が仲直りしたって言うと思わなかったんだろう。

「お、おう...。」

お父さんは照れくさそうに、頭の後頭部をかいた。

「フフフッ。」

お母さんは笑った。



やっと幸せが訪れた。

私は、家族も彼氏も手に入り、

とっても幸せだった。


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