KAGAMI
~♪
ケータイの着信音が聞こえた。
鳴ったのは、アタシのケータイではなかった。
辺りを見回して、見つけた。
リビングの食卓の片隅の、黒い音源。
最低。
メールするって言ったのは想太くんなのに。
ケータイを携帯しないなんて。
なんで?
アタシとの連絡は、そんなに重要じゃない?
怒りは、想太くんに。
なんで気付かなかったのか、って自分にもイライラしたけど…
すぐに消えた。
彼は今、アタシへの連絡なんて忘れて…
他の女と居る。
想太くんが家を出て、もう4時間も経った。
明るかった空は、もう青くなっていた。
ドクンドクンと心臓はどんどん速くなる。
カチカチと時計の音と重なって、すぐにズレた。
早く、帰ってきてよ。