KAGAMI
痛んでない髪は、すぐに乾いた。
早く、早く寝るんだよ。
そう言い聞かせてベットに入る。
部屋のコンポのスイッチを入れて音楽を流したのは、想太くんが帰ってきた事を知らないようにするため。
よし、寝よう。
もうする事なんてないもの。
黙って目を閉じる。
想太くんと寝たい、なんて思ってた自分を殴ってやりたい。
もし夢に出てきたら、そうしてやろうと思った。
もう、何も考えない。
それでもやっぱり、無意識に玄関の方に身体を向けてしまっていた。
「早く帰ってこないかな?」
アタシは暗闇でケータイを開いた。
想太くんが出かけてから、もう6時間も経っている。
なんで?
すぐに帰ってくるって言ったのに。