KAGAMI


ガチャ、と音がして目を開く。
寝てたのに、目を開く。

リピート再生に設定し忘れてたコンポの音楽は止まっていた。
ぱっと時計を見ると、23時。

こんな時間まで、仕事?
アタシはどれだけ鈍感だと思われてるんだろう?
馬鹿にされた気分になった。


苛立ちが治まる様子もなく、部屋の扉を背に向けるように寝返りを打った。
静かに待ってたアタシは、すごく惨めだ。



強く目を瞑ると、また涙が出そうだったからそっと目を閉じた。


すっと光がさしたのは、閉じた目でも確認できた。
想太くんが入ってきたのだろう。

「莉麻?」


寝てるってメールしたのに。
起きてない、起きてない。

でも昼間、寝たフリに気付いた想太くんだ。
今回も気付くなもしれない。

そんな期待を抱いたまま、アタシは目を閉じたまま。


想太くんのスリッパを引きずる音が近づく。


「寝てる…?」


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