KAGAMI


聞かせたい、という感情は、無かったんだろう。
寝てる人に言ったんだもん。

思わず零れてしまった、といったところだろう。
それだけ言って、想太くんは部屋から出ていった。






そして、朝。
あれから一睡も出来ずに、6時になったから起きた。

学校に行こう、と思ったから。



制服の袖に腕を通す。
3日ぶり、というだけで久しぶりに感じた。

お腹も空かなかったから、部屋でゆっくり支度をした。
濃すぎない程度に、メイクを施した。
時間が余ったから、髪の毛を巻いた。

鏡に映った自分を見て、学校用の笑顔を作る。


そしてうんざりした。
無意識に、片平さんを意識してる。
アタシが真似たところで、似付かないけど…


「はぁ~」

溜め息をついて、クマが隠れているか再度チェック。
寝てないわりには目も赤くない。

顔色は最悪だ。


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