KAGAMI


スイッチがオフの状態なアタシ。
この家だけが、アタシが気を使わなくていい場所。

自室から出たアタシは、目の前の光景に驚いた。


「おはよう」

昨日の事なんて何も気にして無いような、声。
聞き慣れた、大好きな声。


こんな時でもときめいてしまう胸を抑えつけてアタシは言う。

「おはよう、早いね。」
昨日遅かったのに。

そう言おうとしたけど、やめた。

いろんな思考が飛び交うなか、アタシは学校用。


今日のご飯当番は想太くん。
その約束をしっかり守ってる想太くんに、言いようもない感情が押し寄せる。



「昨日さー、」

アタシじゃない。
切り出したのは、想太くん。

フライパンを持ったまま、振りかえる前に言った。
そして振り返る。


「お、制服。」


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