大好きな彼が浮気しました。

わたしは司の熱い体にしがみつく。

きっと、一生懸命わたしを捜したから汗だくなんだ。

さらに涙が込み上げた。


「ひ…ひかる…?」

「……ぅっ…っ…」

「泣いてんのか…?」

多分司は、怖かったから泣いてる、と思ったんだろうな。


それでもよかった。

わたしは、司の想いと、怖い思いが解けていく感覚で、いっぱいだった。



夜が明ける。

< 106 / 230 >

この作品をシェア

pagetop