君が僕の名を呼ぶから
「……松田くん?」
翼の家に戻ると、翼のお母さんが悲しそうな表情を浮かべて、待っていた。
僕は、軽く会釈をした。
「……翼は?」
「……真希さんと、話をしています。」
「……そう。」
……一体何だと言うのだろう。
「……少し聞いてほしいことがあるの。お茶をいれるから、待ってて。」
……翼のお母さんが、僕に話?
……今日、初めて会った人間に、何を話すと言うのだろう。
僕は分かりやすく、戸惑いと不安を覚えた。