偽りの温もり

ヒデという人

私はリカに
裏切られた後、
自主退学をし
通信制の高校に入学した。

週に1回、
学校に行くだけだから
イジメられる事も
友達を作る事も
なくなった。

唯一の友達は携帯。



あの事件から1ヶ月。
メールが来ていた。

『ヒデです。
本当に悪かったと
思っています。
一度、会って
話がしたい。』

そのあとに
電話番号が載っていた。

私は学校が
終わるであろう時間に
電話をかけた。

『…もしもし?』

「リオだけど」

『今から会える?』

「サシならいいよ」

集合場所を指定し
私はのんびり向かった。

その間、何を話そうか
ずっと悩んでいた。

けど、結局
あの事だけが
気になっていた。
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