偽りの温もり
わたし達は
近くのカフェに寄った。

「カフェラテ、ひとつ」

「あ、俺も」

しばらくすると
店員がカフェラテを二つと
手作りクッキーを
持ってきた。

「ここのクッキー
美味しいんだよ」

と、言って
私はタカちゃんの前に
クッキーが入ってあるお皿を
差し出した。

「リオも食べてね」

「うん…」

そうやって
向けてくれる笑顔。
タカちゃんは
どこまで
優しいんだろう。

「あの…さ、俺…」

「ん?」

タカちゃんの話が
始まった。
< 47 / 120 >

この作品をシェア

pagetop