偽りの温もり

-タカシside-

昼間、起きたら
リオが
いなくなっていた。

テーブルに
置き手紙を残して
帰っていった。

置き手紙の隣に
携帯が置いてあった。

きっと
リオが忘れて
出て行ったんだ。

「あの…バカ」

『タカちゃんへ』

女子高生のくせに
きれいな字だった。
クセ字とか
そんなんじゃなくて
読みやすい字。

『幸せでした。
リオも
タカシが好きです
だからこそ
サヨナラします。

リオも愛してる』

きっとリオは
あの時、
起きていたんだと
解釈した。

「…リオに
会いたいよ…」
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