千変万化の剣
「敵が見えたぞ!

突撃!」


先頭が声をあげ敵とぶつかる。


「イヨ!

駆け抜けろ!」


「勇者様!

今です!」


「幸大さん!行きます!」


ダンッ、

馬が翔ぶ。


「奴を行かせるな!」


敵が幸大たちを狙う。


「飛び道具が使われないだけましか。

千変万化!」


剣が槍に変わった。


「オラァ!」

ブンッ、ブンッ、ブンッ、ブンッ、ブンッ、


「矢を放て!

鉄砲隊も構えろ!」

「くっ、飛び道具なんか全部は受けれないぞ!

イヨ!

真っ直ぐ走ってくれ!」

「でも、後ろから狙われたら、」

「攻撃を受ける方向、面積を小さくするんだ!」



「抜けました!」

「放て!」

イヨの声と共に敵からの攻撃宣言。


「千変万化!」


カカカカカカンッ、


千変万化が盾に変わった。

矢を弾く。

「撃て!」


ダンッ、ダンッ、ダンッ、ダンッ、ダンッ、ダンッ、ダンッ、


「くっ!」

ガンッ、ガガンッ、

盾が火縄銃の弾を防ぐ。

「くそっ!

火縄銃とか弓矢っていつの時代だよ!

衝撃が重すぎる。」



「幸大さん!

見えました!」


「後ろも攻撃が止んだ。


イヨ、ここで待ってろ!

ここなら大丈夫だ。」


茂みに身を潜める。


「じゃあ、馬は一応借りるぞ!」
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