千変万化の剣
「しかし、私はまだ子供はいらん。」


「他の3人も同じことを言ってた。」


「だろうな。

私はまだ、お前と二人でいたい。

そして、子供もいつか…」


「まぁ、ヤることはやってるから、子供がいつできるかはわからんけどな。」


「な!?

昼間から何を言うのだ!」


「へっ。」


「…幸大。


隣に座らないか?」


「…何でそんなに座りたいんだよ。」


「その、ち、近くに…」


「だったら、最初から素直に言えよ。」

幸大が隣に座る。


「幸大。

御主、なかなか意地悪な奴だ。」

「それはあれだな。


好きな奴は苛めたくなるってやつだ。」


「…、なんと言う奴だ。


幸大、罰として肩を貸せ。」


「…素直に言えよ。


まぁ、良いか。

お好きにどうぞ。」


「うむ。」


幸大の肩に頭を乗せる。


「幸大は妾を、好きか?」


「好きなんてもんじゃない。

大好きだ。」



「…御主はどうして臆面もなくそのようなことを。」


「本当のことだから。

隠す必要もないだろ。」



「ならば、この国は好きか?」


「ああ。

平和だし、綺麗だし、


それに、お前がいるからな。」


「御主、言ってて恥ずかしくないか?」

「かなり恥ずかしい。」


「ならば、今はもう何も言うな。」

「じゃあ、何も言えないように口を塞いでくれ。」



「…貴様も素直に言わぬか。」


玉座に佇む二人は

お互いの唇で言葉を封じた。
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