我が家の甘々執事サマ☆



「では、迷い子の館の館内をご堪能ください」


入り口のお姉さんから案内された先は、見事に真っ暗。ゆらゆらと揺れるLEDキャンドルまでも、ちょっと怖い。


お姉さんは無表情で、白い着物を着ていた。受付から雰囲気が出過ぎ。


「なにかありましたらこちらを」


と渡されたブザーを握りしめながら。いや、絶叫系とはまた全然違う恐怖……!


「どうした?さっきまでのテンションは」

「る、さいな……」


思わずきつい口調になってしまった。

いやいやいや、ごめんなさい!八つ当たりです!

こんなに雰囲気が怖いなんて思ってもなかったから。


「へぇ、置いていっていいんだ?」

出たよ意地悪!
< 186 / 239 >

この作品をシェア

pagetop