我が家の甘々執事サマ☆
「爺や…!?」
目の前の光景は――酷いもので。
朝食の準備中だったのかシンクには洗い物や包丁が置かれていて。
いつも優しく微笑んでくれる顔が青白く、身体が横たわっていて。
大事だということはお嬢様の結愛でさえわかった。
「う……そ」
声を出すことさえも難しかった。そっと爺やの手に触れる。
…温もりは感じられた。
(意識は……ない)
「爺や、目を覚ましてください!しっかりしてください!」
結愛は声の限りに叫び、呼び続けた。