ずっとあなたが好きでした
どこにいても、居心地の良い場所なんてなかった。

だけど、こんな私を俊也は救ってくれた。

俊也は私に、生きていく事の楽しみ方と喜びを教えてくれた。

こんな私でも俊也をこんなに好きになる事が出来た。

「香?香?」

「何?」

「香、俺が間違ってた。俺も香にもっと好きになってもらえる様に頑張るから。俺、香に負けない位、頑張るから。俺の側にこれからもいて欲しい。俺、香が大好きなんだ。」

私は俊也が私に求めてる事は何でもしてあげたい。

私はただ俊也に優しくしてあげたい。

俊也を喜ばせてあげたい。

俊也にはいつも笑っていて欲しい。

私の全てをかけて、私は俊也を愛してる。

「俊也?俊也が不安にならないように、私はいつでも俊也の傍にいる。俊也が嫌って言っても、私は傍にいるから…。だから、大丈夫!」

俊也はやっと安心してくれた。

ようやく私達はお互いを分かり合い、それから私達は穏やかな日々を過ごした。

そして、暫くして、成人式の日を迎えた。

私達は私達が初めて出会った場所、中学校に行った。

私にとっては人間関係に悩み、ろくな事がなかった最低最悪な場所。

そして、当時の同級生にも会わなくてはいけなかった。

もちろん、里加ちゃんにも…。

私は本当に嫌だったけど、今俊也の彼女は紛れもなく私だったし、里加ちゃんに昔みたいに遠慮をする必要はないと思った。

堂々としていれば良いと思った。

俊也は私に「俺が濱田達から必ず守る。」と言ってくれた。

私は俊也と手を繋いで、会場の体育館に入った。

皆、私達を見て、びっくりしていた。

「マジで?」

「嘘?」

「矢吹くんと矢田さん?」

「嫌だぁ。ショック!」

里加ちゃんも相変わらず、私を睨んできた。

そして、小さな声で
「何で、かおちゃん?」と言ったのが聞こえた。

私はもうどうでも良かった。

昔、里加ちゃんに虐めに遭っていた咲子ちゃんも私に対してブツブツ言っていた。

咲子ちゃんは昔から、小さくて可愛い感じの子だったから、男子からも人気があった。

元々は、里加ちゃんのグループだったけれど、里加ちゃんと恋愛がらみでぶつかり、仲間割れした。

そして、里加ちゃん達から虐められた。

時には、里加ちゃんと里加ちゃんが連れてきた何人かの男女に囲まれて、虐められたりした。

結局卒業するまで虐めは続いた。
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