【B】君の魔法




「ねぇ、尊子。

 やっぱり、
 尊子凄いよ。

 会長さま
 直々のお呼びなの?

 会長ってかっこいいよね。

 仕事が出来て、
 ミステリアスな感じが」

「ふふっ。

 そうね……。

 武流さんって、
 エスコートも
 とても素敵なのよ。

 無駄がない
 立ち居振る舞いって
 素敵よね」






二日間過ごした
彼を思い出しながら
紡ぎだす。



「えぇ?
 
 今……武流さんって。

 その名前、確か……
 会長の
 名前じゃなかった?」

「えぇ」

「えぇー。
 驚いた、
 今の尊子の彼氏って
 会長なの?

 武流さまなの?」


羨ましそうに
紡ぐ、
陽菜の言葉が
私のプライドの泉を
ゆっくりと
満たしていく。


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