【B】君の魔法
「……貴方は……」
ブチっとなりそうな
自分自身を必死に
押さえつけて、
自分の中では
冷静に意識して
……切り返す。
「俺も一人だよ。
一人じゃないと……
声なんてかけないよ」
男は、
にっこり笑って
切り返した。
整った顔立ち。
メッシュを入れた
シャギーショートの髪が
その顔立ちを
大人びて見せる。
「今からどうするの?」
今からどうする?
「えっ。
どうするって……
もし……良かったら……
嫌じゃなかったんだけど……
家まで来てほしいかな」