王子様の溺愛カメラマン
データフォルダに貯まった写真を確認してから俺は携帯をエマに差し出した。



「ほら、見てみろよ」


「ん……」


エマは恥ずかしそうに俺の携帯を受け取った。



「スゲーかわいくない?その子」


「………」



俺の言葉にエマは真っ赤になって固まっている。


「良いものを撮る俺の目に狂いはねーよ。俺それだけは自信あるからさ」


「うん…」



「エマも俺を信じて自信もてよな」


「……ん」


照れながら俺を見つめるエマの瞳が潤む。


「ありがとー…」



俺はそんなエマの頭をくしゃくしゃにやった。










写真を撮りながら俺も気付いてしまったことがある。





俺…たぶんエマが好きだ。




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