王子様の溺愛カメラマン
だけど私の話を聞いたミキは楽観的に言った。



「え~そんなの単純に低血圧で朝に弱いんじゃない?」


「そう…かな?」


「うん。だってエマに嫌われる理由ないもん」


「…………」


『だけど…』と言いかける私にミキは自分の携帯をサッと取り出した。



「そんなに不安なら聞いてみよう」


「え?誰に?」


「真由美ちゃん」


ま、真由美ちゃん?!


目を丸くさせる私にミキは言う。


「初めて5人で帰った日あるじゃん?エマと日向くんと別れて、真由美ちゃんと亮太くんの三人で帰った時に番号交換したんだ」


「え~!?」




い、いつの間にそんな…





「あ、でも交換しただけで連絡するのは今が初めてだよ?」


知らないうちに、ミキと真由美ちゃんの仲が深まっていたことに


軽くジェラシーを感じてしまう私に対してミキはさりげなく言葉を足す。


「私の親友はエマだけだし」


「ミ…ミキ…」


ミキってやっぱりスゴい。

私のことを知り尽くしてる。



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