わたしの生きる道
けれど今日は女性のお客さんは全品五パーセント引きなので、女性客が多い。

みんな、同じことをしている。

同性だと気兼ねなくできるから。

「そういえば、カナのその紙袋、何なの?」

「ああ、林田先生からもらったの。手芸の専門学校の資料だって」

「あれ? 専門学校に進むんだっけ?」

「一応考えとけってこと。わたしの手芸って、趣味の範囲越えてないから。本当はおねぇみたいに、どこかに学びに行った方が良いんだけどね」

「どこか決めてないの?」

「ん~。ちょっと迷い気味。専門学校も、近くにあることはあるんだけどね」

と言うより、この駅ビルの隣がファッション系の専門学校だ。

そこには手芸の部門があり、本格的に学べる。
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