わたしの生きる道
「うんうん。今日は早く寝ると良いよ。明日はガッコ休みだしさ」

「あ~でも帰りに本屋寄るの。新しい編み物の縫い方を紹介している本、今日発売だからさ」

視線を感じて顔を上げると、ミホが呆れた顔をしていた。

「…全然休めないじゃん」

「本ぐらいは良いじゃん。勉強したいのよ」

わたしには手芸の師匠や先生がいない。

子供の頃に祖母に教わり、後は独学と練習と研究を繰り返して、腕を上げてきた。

だから最新の情報は知っておきたい。

「あっ、それと母さんの本が出ているか、見るんだった」

「菜雪さんの本? 今度は料理? それともお菓子?」

「お菓子。焼き菓子特集の本、出したの」

母は料理の他に、本も作って出している。
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