隣のお兄ちゃん

「じゃ、また明日ね~バイバイ」


「バイバイ」


いつもの曲がり角で由美と別れたあとも
さっきの二人のことが頭から離れなくて――。 


裕くんの優しそうな顔が……


今まで何度も見てきた、あの裕くんの顔が…… 


自分ではなく、里佳先輩に向けられていることを知って


どうしようもないくらい胸が痛んだ。 


裕くん……。







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