恋文

文通開始

〜充side〜


朝、僕は自分の靴箱の前で、呆然と立ち尽くした。


手には、ちぎられたノートと、昨日、皆川さんに出した手紙。


皆川さん、弟とか居たんだ。
というか、間違えたとか、恥ずかし過ぎる…。


別に、無視をしても良かったんだ。
でも、何でだろう?


わざわざ、お知らせしてくれて、ありがとうございます。


桜井 充


ノートの切れ端にそう書いて、それを皆川初音の靴箱に入れた。


皆川姉に宛てた手紙は…。
カバンに、戻した。
再度、トライしようとは、思わなかった。


何でだろう?
僕の興味が、皆川姉から弟に移って行ったのだ。


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