HONEY*ときどき*BOY
“今朝、何で知らないフリなんかしたの?”



そう聞こうと思ったけど、ノドのところで言葉が詰まった。


目を見て話さなきゃって思うのに、羽月ちゃん相手だとそれも難しい。



それでもここに来ちゃうのは、何でだろう……



何か、やめられないんだよな……―――



「明日、どっちの応援するの?」


「うーん……ヒミツ?」


「ふーん、そっか」



何となく、視線をペットボトルに移した。


何かズルいよなぁ……。



今朝みたいに豊崎部長と一緒にいるところを見たり、知らないフリをされたり

こうやってはぐらかされたり……


そうされる度に、何だかもやもやした、やり切れない気分になる。



昔から、羽月ちゃんには振り回されてばっかりだ。



だから、こうやって再会できて嬉しいような、辛いような……



「もう帰るよ」


「えっ、もう?」



少し不満そうな声を出す羽月ちゃんに背を向けた。



飲まずにずっと握ってたペットボトルが、オレの手を濡らす。



それを鬱陶しいとも思ったけど、わざわざ持ちかえるのも面倒臭い。



「ねぇ!」
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