白いジャージ7 ~先生とプールサイド~





翼先生は、うつむいたまま、どうして別れ話になったのかを話してくれた。




時々、天井を見上げる横顔が、男から見てもダンディーでかっこいいと思った。



高校時代の元カノから電話があり、その後何度か電話をしていたらしい。



それを知った桃子ちゃんが、別れを言い出したというんだけど・・・・・・





「元カノと電話しちゃあ、だめですよ」




「だよな。そりゃ、怒るよな。あ、いや・・・・・・怒るならいいんです。怒ってくれなかった。呆れたっていうか、もう俺なんかいらないって雰囲気なんです。だから、怖くて・・・・・・追えないんだ」




「怒られる方がいいってわかります。俺もつい最近ね」






俺は、バーベキューのことを翼先生に話した。



翼先生は、驚いた顔をした後、なんだかホッとしたと言った。





「翼先生、元カノとは本当に何もないんですか?」




俺だったら、電話なんてしない。


いくら懐かしくても。



もしかして、気持ちがあったりするのかな。






「相手は結婚しているし、子供もいる。だから、別に変な気持ちはないし、電話をしても大丈夫な相手なんじゃないかと思ったんですけど。でも、女性だもんな・・・・・・」




「少しは、ドキドキしたりしたんですか?」




「正直・・・・・・それはあったかもしれない。電話をしている時は楽しかった。だからって、桃ちゃんへの気持ちに変化なんてないし、ずっと一緒にいたいと思っていた」





そう言い終えて、翼先生は髪をぐしゃぐしゃにした。






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