本気だからねっ!
「ふふ。そうね。でも、好きなら何でそんなに悩んでるのかしら?」


「それは、千歳君を選んじゃったから……」


いつの間にか涙は止まってたけど、心はまだモヤモヤが晴れないでいた。


あたしは篠田先生に返事をしながら俯いた。


「んー……、私が思うに、水沢さんは神村君に甘えたのがいけないんじゃないかな?
どうして、中森君が好き!って気持ちを、貫かなかったの?」


「それは……!嫌になっちゃって。もう、辛い思いをするのが」


「それがいけなかったのよ。好きなら好きって貫かなくちゃ。自分の本当の気持ち、わかってるんでしょう?」


あたしの本当の気持ち?


辛い思いがしたくなくて、千歳君を選んだ。
だけど、結局瑞模君のことばかり考えちゃって……。そんな自分が嫌だった。


あたしは……あたしは………


あたしは………




瑞模君が好き。


そう、あたしは
瑞模君が好きなんだ。










< 121 / 240 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop