本気だからねっ!

一番好きな人

「はぁ……。よしっ!」


放課後になって、あたしは生徒会室の前にいた。


思い切って扉を開けて、中に入ってみたら静原先輩と千歳君がいた。


「あっ!水沢さん来た!!」


席を立ってそう言ったのは静原先輩。


いつもの爽やかかつ、優しい笑顔であたしを向かえ入れてくれた。


「あ、ほんとだ。遅かったね」


「すみません!HR長引いてしまって……。それより、梨紗先輩来てないんですか?」


今まで全く交流のなかった梨紗先輩だけど、実行委員をきっかけに毎日メールをするくらい仲良くなった。


気さくで、優しくて、めっちゃ可愛い先輩なんだよね。


「中野?なんか、遅れるって言ってたよ」


「あ、そうなんですか…」


ちょっとショック。
実はあたしの恋愛相談、梨紗先輩にもしてたからそのこと話したかったのに。


ちょっと落ち込んだまま、あたしは空いている席に座る。










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