本気だからねっ!
芽衣が気づかせてくれた。


俺は、あいつが……杏乃が好き。


もう、誤魔化すのはやめた。


俺は、あいつが好きだから。


ただ、あいつが行きそうなところをがむしゃらに探す。


はやく伝えたくて。
この想いを、伝えたくて。


今まで傷付けてごめん、って謝りたくて。


ただ、がむしゃらに走り回る。


そして、俺はあいつを見つけた。


「はぁ、はぁ……。見つけた……!」


息を整えながらそう呟く。


「……え…?瑞模…君……?」


あいつの顔を見ると、目は腫れていて、涙で顔が濡れていた。


「……なんつー顔で歩いてんだよ」


ゆっくりと杏乃に近づく俺。


「……こないで!見ないでよ、あたしの顔。それより、なんか言うことあるでしょ?」


「うん。………ごめん、俺……」


下を向きながら謝る俺。


「……もう、いい。あたし、瑞模君を信じられない」










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