それはまるで粉雪のように
キーンコーン、カーンコーン

「おっと、時間やな。じゃあ今日はここまでや~。しっかりと予習してくるんやで~?」

米原Tは満面の笑みで言った。しかし、その笑顔に釣られ、真面目に予習を行う生徒はそうそういない。

「あ、そうそう」

米原Tは教室を出る際、クラスに1つ告げた。

「えっと、クラス委員長。放課後にでも職員室に化学の課題用ノート、取りに来てくれな~。ほな、よろしく頼むで?」

そのときも変わらず笑顔だった。


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