1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
話があると俊くんに告げてから、授業のことなんか全然頭に入らなかった。


時間が刻々と迫って来る中、私はただぼんやりと窓の外を眺めていた。


そしてついに、昼休みとなってしまった。


「ごめん、待ったか?」


「ううん、大丈夫。今、来たところだから」


「そっか。で、話って?」


「…ぅん」


単刀直入に聞かれ、思わずドキッとした。


さっきまで決心していたのに…。


ダメだよね、ちゃんと伝えなきゃ。


この想いをちゃんと…。


「…この間の返事?」

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