秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*
「唐突に思い出したんだけど、またお仕事の予定が」
「どっちの?」
「えっと…音楽じゃないほう」
つまりはそう! 会社のほうだねっ。
あたしとかっくんで会社に行って、社長代理みたいな感じで取り引きに臨むのです。
いずれあたしは行かなくなる。
かっくんが完全にあとを継いだら、あたしはあたしで母様の会社…MACOTOと、家を継ぐ。
それまではあたしとかっくん、セット❤
…きゃは❤セット!
『ヘンなとこで喜ぶのねぇ…』
「だからかっくん来週お仕事だからね」
「まさかまたあんな格好しろとは言わねぇだろうな」
「言わないよ。スーツ」
「ふーん…」
あたしも昨日父様から聞いたから、詳しくは知らないんだ。
ただ来週お仕事があるってだけ。
こういう連絡もいずれはかっくんのほうに…。
あああ寂しい…。かっくんと一緒にいられる時間が減るぅ~…。
『減るったって、一日のうちほんの数時間じゃない』
『なにを仰る。それは今だけよ。かっくんが本格的にし出すってことは父様が引くってことだもん。全部請け負うんだお!? どんだけ!?』
ほぼ毎日会社行きですよ。
家でも仕事ですよ。
世界中に出張だらけですよ。
寂しいじゃん!!
『……分かったから、座れば?』
『…うん…! そうする…!』
勢い余って立っちゃった…。