Strawberry & Happy Birthday
No.16 蜂と華~復讐の末路~

歌が流れると思っていたステージであの衝撃映像が流れたもんだから、当然会場は大混乱に陥ってパーティーは中止を余儀なくされた。



ステージの片隅で当の本人である八王子専務が幹部たちに質問責めに合っているのが見えた。








「すみれちゃーん!常務さーん!どうだった?私たちのステージ!」




事の事情を説明し終えた撫子と守風ちゃんが私たちの元へやって来た。






「どうだったって…驚き以外の何物でもねえよ。お前たち一体どうやってあんな映像入手できたんだ?」



「私の衣装に小型のカメラが付いてるんですよー。それで偶然撮れたのがあの映像だったんです!」



「だとしたら、その撮れた時点で責任者に報告すべきだろう。それをまさかあんな風にばら撒くとは…」



「常務サンはガキっぽいって思ってるかも知れねーけど、あたしはさどうしてもあの蜂野郎を許せねーんだよ。だから機会があったら一泡吹かせてやろーと思ってたんだ」





呆れ顔の課長に守風ちゃんはそう言い訳した。





確かに課長の言う通り、あの映像を見た時点で私も課長たちに報告しなきゃいけなかった。



でもそうしなかったのは、私もあいつだけは絶対に許せないから。



知聡を死に追いやったあいつだけは何があっても…っ!!









……けど…なんだろう?




何か変な気持ち…。




胸騒ぎみたいな…。

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