センチメンタル•パレードの終わりに
ウイルス

<Fromユウタ>


<Fromユウタ>

「ぅう…ん」

いつもより早く目が覚めた。

ミナノはまだ寝ている。

「……」

昨日のは夢だったのか…?

まぁ俺とミナノ以外には居るはずないから
そうなんだろうけどさ。

あ…ノロがいるか。

「……ノロぉ」

ノロはリビングの椅子の上で窓の外を眺めていた。

「………」

俺の方には振り向きもしないまま、
軽く尻尾を振っただけだった。

なんとなく意地を張ってみたくて、
俺はミナノを抱き寄せてみた。
「…お前の彼女、食っちゃうぞ?」

するとノロは静かに振り向いて
枕元まで歩いて来た。

「……」

男同士、黙って睨み合う。

「……フン…」

…あ?

今一瞬、鼻で笑った…?


なんかすげぇーバカにされた気分。

< 21 / 51 >

この作品をシェア

pagetop