パラレルライン



「大原なんだよ〜ピッチャーやってたんかよ〜」


山崎が言った。


「まあ、やってたにはやってたよ。2番手だったけどね」

「いやぁ、でもマジすげーわ。こんな豪速球があれば、優勝間違いねーな」


山崎の関心した態度に、
他のクラスメートも
うんうんと頷いた。


あのねぇ…

ソフトは打てないと
勝てないんだからね…(笑)

関心しないでよ…(笑)



「まぁ、あんたたちの中にあたしの球が打てるくらいの人がいたら、優勝の見込みはあるけど?

でも見た感じそんな人はいなそうだねー…」



そう言ってクラスメートの
顔を見渡していた時だった。



「いるよ」



背後から声が。



この声は……





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