ショートプログラム
さすがに高校まで同じだとは思わなかった。しかも同じクラス。同じ部活。同じ委員。



よくよく思い出せば、アイツとわたしの成績は、いつもたいして差が無かったのを覚えている。でもいっつも私が負けていた。



そうそう、アイツは中学校で生徒会長を務めた。もちろんわたしは副会長だ。



つまりこうして、今高校三年生の三月を迎えているわけだが、高校ではたくさんのいい友達に出会えた。だから、アイツのことをどう思っているのか、しっかりと気持ちを整理することができた。



どこまで縁が続いていくのか、わたしたちは卒業後の大学も、さらに学部まで同じだ。



つまりこれから四年間、ああだこうだと思っていることと反対のことを、アイツに言い続けることはできるのだけど、でも、この高校三年生というわたしにとって大きな壁を、なんかかっこよく乗り越えてみたかった。



喧嘩友達で、剣道も互角に戦えるようになって、高校三年生になった。



だから、悔いの残らないように、アイツに言いたいことを伝えたいと思った。




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