世界で1番君が好き
階段を降りる音が聞こえて、本能的に京君だと思った。

立ち上がって、首を伸ばしてみると京君が糸山君と共にくるのが見えた。

「またまた白崎」

京君が呆れたような顔をする。

「今日は2人で帰るんだね」

「今日は俺の家でお泊まり。圭ちゃんもきたい?」

糸山君がにやにやしながら冗談を言う。
いつの間に、圭ちゃんと呼ばれるようになったけと思いつつも、元気よく私は答えた。

「行きたい!」

冗談に私も付き合いつつ、8割方本気で答える。

「で、お前ここで何してたわけ?」

「そう、聞きたいことがあるの!」

「何だよ」

息巻く私にやや圧倒されながらも、京君は私を見た。
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