わたあめ
あたしの心も少し痛んだ。

「ご・・めんなさいっ・・。」

奈々枝はもう一度あたし達に、

涙を零しながら頭を下げ謝罪した。

「・・・奈々枝、顔上げて。」

奈々枝はゆっくりと顔を上げた。

「ごめんね、あたし奈々枝の気持ちに気づいてあげれなかった。

 ライバルだったけど、でも友達でもあった。

 あたしも悪かったよ・・・。」

「わりぃ・・・、樋口。」

あたしと昌は奈々枝に謝った。

奈々枝はさらに泣いた。

「うぅっ・・・・!!

 ごめんね・・・・ごめんね・・・。

 2人が謝ることじゃないのにっ・・・っ。」

あたしは奈々枝を抱きしめた。

たとえ、奈々枝がどんなに酷いライバルであっても、

友達なのは確か。

なぜかあたしは奈々枝を突き放せなかった。

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