わたあめ
「だっ・・・だってっさぁ・・・っ、

 あったし昌君っのこと・・・っ

 ホントっに好きだった・・・んだよっ?」

嗚咽交じりに言った奈々枝のか細い声。

「・・・。」

昌は無言、あたしも無言。

「勝てないって・・・っっ分かってたけど・・・っ!

 それっでも好きっだった・・・っ・・・。

 ごっめんなさいっ・・・・。うっ・・・・ふぇ・・・。

 素直っになれなくて・・・っ、

 変なやり方しかっできなくて・・・・っ

 葵にも昌君にも・・・っ迷惑っかけた・・・っっ。

 ごめんねっ・・・・っ?」

奈々枝は素直になれずに、

卑劣なやり方で昌を落とそうとした。

でもきっと、心がどこかで痛かったはず・・・。
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