ナルシー少年☆蛍斗くん


「今朝はいつもより素直で可愛くて、抱きしめても嫌がっているようには見えなかった。もう、そろそろしてもいいかなと魔が差した。」


いやいや。
嫌がるもなにも、私、窒息死しそうになってたから。


「まだ矢恵にはキスは早いって思ってたからさ。」



どういう事なの?
その口ぶりだと、私は蛍斗に惚れていて、前から蛍斗も私とキスしたかったってなるけど、そんなわけないよね・・・?

てか私達そういう関係じゃ・・・


「本気で嫌がってたなんて気がつかなかった。」

「へ?」

「アイツには、積極的だったな、おまえ。」


え゛ぇ!?


「わかってるよ。・・・アイツと付き合ってるんだろ?」


"矢恵が軽い女のはずがないもんな"

と寂しそうな笑顔をみせたのだった。

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