パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~
電話を切ったその指でマネージャーの石田に電話する。
が、やっぱり繋がらない。
おそらく石田も今朝、知ったのだろう。
まさか、事前に知っていて奈桜にだけ隠していたのなら、奈桜は間違いなく人間不信になるだろう。



奈桜の頭はパニックから呆然へと変わっていた。



「桜・・・」



今、奈桜の頭にあるのは娘の桜の事。
どんな写真か分からないが、そんなモノを桜が見たら。
学校で誰かに何か言われたら・・・
父親の奈桜の口からではなく、他人から知らされる事ほど傷付くものはない。
だからといって自分でもまだよく分からない事をどう伝えればいい?
桜だけは守りたい。



「何が起きたんだよ」



ベットに腰掛けたまま、深く息を吐いた。

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