パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~
「悪いな。忙しいのに。あのさ、この間の話だけど。遅くなってごめん。あのさ、・・・奈桜、全部クリアになった。もう大丈夫だ」



すぐには泉の言っている事を理解出来なかった。
寝ぼけているからかもしれないし、いきなり過ぎだからかもしれない。
そして『クリア』の意味が余計に奈桜の頭を苦しめる。




「クリア?って?」



「ハハハ。苦労したんからな。今度、焼き肉おごれよ。まっ、ちょっと手間取ったのは申し訳なかったけど。上手く行ったから、そこは許してくれ。CMのスポンサーも、水無瀬梓とならいいだろうって。契約違反でもないし。奈桜、車のCMもやってるだろ?あそこなんて、『じゃあ、早速ファミリーカーのCMを撮らせてくれ』って言ってた。渋々の所もあったけど、最終的に全て了承してもらった」



泉の満足げな明るい声が奈桜の目をはっきり覚まして行く。
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