ショッキングピンク×リボルバー
その大きい棚には、もう趣味バラバラの
シールとか剥がれそうな
文字の擦れたビデオテープとかもあって
DVDで埋まったそこで、かなり浮いていた
『 …何でもあると思うよ
赤池さんは、
かなりラブロマンス系好きだし
緑川さんは、
外国のミュージシャンのライヴとか
ホラー物 』
「 ほっ… ホラーは
―― 見てる時はいいけど
後でクるというか…
と、とくに、日本物?!
ゾンビとかは、結構平気なんだけど 」
『 …邦画ホラーは、じわっと来るね 』
「 う、うん…!
――― あれ?
なんかアニメがいっぱいある… 」
『 …それは真木さんのじゃないかな
友達が原画やってるとかで
見せに来たりしてたから 』
「 へ〜〜!! すごいねえ!!
… こっちのお笑い系は?
誰の? 」
『 …そっちは青山さん 』
「 ええええ?! 」
『 …嘘
それは誰って訳でもなくて
誰かが向こうに篭ってる時に
こっちでテレビ見ながら
録画した奴だから
…そもそもテレビ、
青山さんは、あんまり見ないし 』
「 … そういえば、ずっとベース
弾いてたりしそう…
―― アンタは、何見んの? 」
『 …ユカさ 』
「 ―― なっ なに?! 」