俺様王子の秘密
――はい?
今、『真崎悠斗がウチのクラスにいる』っておっしゃいました?
ポケーと口を開けて固まるあたしの顔を、美保は面白がって見つめる。
「へ? は? なんて?」
「アハッ。緩奈、今顔ヤバいよ〜?」
そう言って、パシャリとあたしの顔を撮る美保。
こ、コイツ〜……!!
「まぁね、緩奈はぼーっとしてたから気付いてないかもしれないけど、真崎はウチのクラスメイトだよ。まぁ、成績は優秀みたいだから、学校に来るのは多くないみたいだけど」
あ……。そうなんだ……。
頭良くて、かっこよくて――なんでも出来るんだなぁ……。
刹那――女子特有の高い声が聞こえて来た……。
「おっ、ウワサをすればかな?」
ニヤリと笑う美保。
恐る恐るドアのほうに目を向けると、女子に囲まれた彼が現れた――。