俺様王子の秘密
よく見ると、校内の内装はとても綺麗なもので。

クリーム色の壁に、所々についている天窓が、気持ちいい空間を作り出していた。

よく見ると、コンピュータ室と思われる部屋と、なにかの倉庫のような部屋があった。

しばらく歩いていると、他とは明らかに違う雰囲気を纏う部屋を見つけた。

他の教室のドアは、窓が引き戸なのに、そこの教室だけは会社の社長室のようなドアだった。

「生徒会……室?」

ドアには、『生徒会室』と標札が掲げてある。

そっとドアノブを掴むと、鍵はかかっていなくて、少しの力で開いたドア。

「し、失礼しまーす……」

声をかけても応答はなく。ただ、奥から少しだけ物音が聞こえて来た。

あたしは、入学式なんか忘れて、興味で教室へと入った――。

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