君との関係は幼馴染!?【許婚番外編】
「じゃぁ皆、お外で遊びましょう。遊具は仲良く譲り合って遊ぶのよ〜!」
エプロンをつけた先生の優しい声が、幼稚園のグラウンドに響く。
児童達は皆、元気よく返事をした。
「明、早くブランコ行こうぜ? お前好きだろ」
皆が思い思いの遊具へ駆けて行く中、明はずっとグラウンドの端っこで立ちつくしたままだった。
戸惑いながら、誘った俺のことを見てくる。
「哲太……だって、ブランコに今、リサちゃんがいる……」
「リサー? 関係ねぇって。ほら、行こう」
俺が明を引っ張るけど、明はその場から動こうとせず、俯いていた。