春 ~風が吹いたら~
肩を叩かれて気づいた潤悟は、中西先生の方へと振り返った。
『何ですか…?』
『つらいでしょう…休んでも良かったのに。』
『休んだら、敦也は戻って来ますか…?』
『それは……』
『子どもみたいなこと言ってすみません…先生を困らせたかったわけじゃないんです…。』
いつものように、夕日が学校を照らしていた。
♪~♪~~♪
敦也の携帯からだった…。
『潤悟くん。ちょっと家に来てくれないかしら…?』