春 ~風が吹いたら~
『で、名前何ていうの?さっき呼んでたから知ってるだろうけど、俺は田崎 仁。』
『俺は、西野 潤悟。田崎と、同い年。あと、さっき誕生日をきいたのはな……』
そして、潤悟は仁に全てを話した。
『敦也っつったっけ?そいつの代わりにはなれないけどさ、友達として一緒にいることなら出来るよ!よろしくな、西野!』
『あぁ。』
友達を作らないつもりだった潤悟の心を、開かせたのは、少し強引な仁だった。
∥∥ 大学2年の春。∥∥∥